将棋に学習効果を求めたいと考える保護者様の期待に応える
イエナアカデミー将棋教室では、土曜日に将棋教室とパズル道場クラスを連続して受講いただけるような時間割を組んでおり、両方のクラスを受講いただいているお子様もいらっしゃいます。将棋1.5時間とパズル1時間で2時間30分のレッスンですが、パズルを最初に学習してから将棋であれば嫌がらずに受講していただけております。
さて、タイトルの問いですが、「将棋は中学受験算数に役立つのか?」ということですが、結論から申し上げますと将棋は受験算数に役立たないだろうと将棋教室と中学受験算数教室を経営している立場からの体験談です。
また、将棋に取り組むと、数的思考力が身につくのか、という問いに対しても、「どのような思考力か次第であるが、中学受験算数に必要な思考力は身につかない」というのが現場での感覚です。
SAPIXに通っている受講生に聞いてみた
将棋教室をお休みしていてSAPIXに通いながらイエナアカデミーの中学受験算数教室に通っている生徒に聞いてみたところ「将棋はこれから起きそうなことに対して”読みを入れていく”ことに対して、中学受験算数はいままで学習してきたツールを組み合わせて問題を解いていくので思考の種類が違う」とのことでした。いろいろな思考があるわけですが、中学受験の数学で求められている思考力は将棋で培うことのできる思考力とはどうやら異なる様子です。
ただ、これだと、将棋に取り組んでいる保護者様にとって何も良い話にならなくなってしまうので、その受講生に「将棋をやって何か中学受験に役立ったことはないの?」と聞いてみたところ、「定跡覚えるのと、算数の問題を覚えるのはほとんど一緒。中学受験算数は所詮暗記なので、暗記でまず全部覚えてしまい、暗記で解けない問題だけ頭を使って考えればよい。SAPIXに入塾する前に定跡覚えてきたのでその感覚で問題を覚えている。」ということで、この生徒は6年生なのですが、サピックスオープンやマンスリーテストの問題については1番から3番までは全部暗記で対応できるのでほぼ間違えないそうです。4番から徐々に思考力が必要になるので、頭を使いだすということだそうです。
棋書を読む事はもしかすると算数のパターン認識に役立つのかもしれません。
パズル的思考を加えたトレーニング
イエナアカデミーでは、将棋と算数は同時に学習できるのではないかという考えで、今当校では将棋教室のレッスンの中にパズル的思考を磨くトレーニングを含めてレッスンを実施しております。また、パズル的思考は将棋に役に立つのか、という問いにはまだまだ検証が必要ですが、おそらくですがYesと答えることができそうです。
イエナアカデミー流小3までの中学受験算数の準備方法
余談ですが、小学校3年生までにどのような算数の準備を行うべきか、検証済みのイエナアカデミーでの取り組みを簡単に記載したいと思います
小学校低学年までは、正確な計算力を身に着けることが最も大事。(スピードもあればよいが、小学校低学年の時に雑に公文などに取り組むとケアレスミスが発生し小学校高学年に上がっても計算ミスが頻発する)。
したがい、何からはじめるのであれば、計算だと考えています。ただし、楽しんで学習できないといけないので、世の中にある様々なツールをいろいろ試してみることが必要だと思います。
計算学習におけるKPIたるツールは、「マスター1095題 一行計算問題集」です。こちらを1年先取りで進めることができれば、入試に必要な計算力は身につきます。3年生の時点で4年生分を終了しておくと、小4の本格的な受験勉強開始後に計算で困ることはないはずです。
イエナアカデミーでは計算学習においてはそろばんによる暗算を推奨しています。ただし、習得そのものの難易度と習得にかける時間を考慮して、そろばんを使って足し算と引き算のみの暗算を行い、掛け算と割り算は筆算を使うハイブリッド方式を使います。足し算、引き算だけでも十分正確性とスピードが担保できます。
世の中のそろばん教室の殆どが上記のやり方を否定すると思いますがそれは、そろばん教室としての哲学的・経営的観点から許せないだけであり、中学受験を目標とするのであればこれでも十分メリットはあります。筑駒出身の講師の話によると、このハイブリッド方式のおかげで筑駒の算数の本番の試験で他の受験生より5分多く考えることができて、結果的に1問多く解くことができたということです。
そろばんは小学1年生までには開始しないと間に合わないです。また、すでに足し算などを自分でやってしまっているお子さんにそろばんの暗算を教えるのは難しいです。計算を知る前にそろばんが唯一の計算ツールとしないと頭の中にそろばんの玉が浮かばないです。
そろばんは身につかない場合、すべてのお金と時間が無駄になるので、撤退は早めに決めたほうが良いです。イエナアカデミーでは半年間で足し算・引き算の暗算が中学受験で使えるレベルに到達しないと確信が持てない場合は、他の計算手法への切り替えをお勧めしています。
パズル道場は算数的な思考力を養成し、粘り強く考えるためのツールとして非常に有効です。小3終了時までに初段まで到達すれば十分ですが、粘り強く考える力がつくまでに2年かかるので2年間は辛抱して続ける必要があります。見ていて感じるのは、パズル道場は2年以内の退塾率は非常に高いです。
タブレット系の学習ツールはいろいろ導入を検討しましたが、一切採用していません。どのツールも振り返るとあまり役に立たない、という意見が多く、手を動かさないでは勉強はできないと考えています。
SAPIXの入塾試験が近づいたら、「マスター1095題 一行計算問題集」を開始し、受験算数の計算の準備を行います。
余裕がある生徒は、算数オリンピックキッズBEEの過去問に取り組みます。
以下が、そのような過程で小1からそろばん、パズル道場に取り組んだ受講生の実績です。以前紹介した算数オリンピックキッズBEE金メダルのお子さんとは違い、成長過程はゆっくりでしたが、小3の夏あたりから急激に理解が深まりました。小3の夏休みからSAPIXに入会し最初テストの成績です。



